チワワ

ロングコートチワワをカットしない理由と正しいケア

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ロングコートチワワをカットしない理由と正しいケア

高須商店・イメージ

こんにちは。高須商店、監修者の「細峰」です。

ロングコートチワワをカットしない方がいいのかな、と迷うこと、ありますよね。

トリミングサロンでサマーカットを勧められたけど、本当に必要なのか、バリカンで毛質が変わったという話も聞くし…と不安になる飼主さんも多いかなと思います。

特に夏が近づくと、あのフワフワの毛皮で「暑そう」に見えて、つい短くしてあげたくなります。

人間が夏に厚着をしていたら辛いのと同じ感覚で見てしまいますよね。

でも、カットしないとなると、抜け毛の管理や、おしり周りの衛生面はどうしたらいいんだろう、という具体的な悩みも出てきますよね。

足裏の毛も伸びてフローリングで滑りやすそうですし。

この記事では、ロングコートチワワをなぜ全身カットしない方が良いのか、その医学的・生態的な理由をしっかりお伝えしながら、カットしない場合の正しいケア方法、特に抜け毛対策のブラシの選び方や、衛生的に保つためのおしり周り、いわゆる飾り毛の部分カットについて、私の視点でじっくりまとめてみました。

監修者細峰
監修者細峰
この記事はドッグトレーナーの細峰が監修しています。

ポイント

  • なぜ全身カットが推奨されないかの医学的・生態的理由
  • カットしない場合の必須ケア「抜け毛対策」とブラシの重要性
  • 衛生と安全を守るための「部分カット」の必要性
  • もしカットしてしまった時の具体的なアフターケア方法

ロングコートチワワをカットしない医学的根拠

「暑そうだから」という飼い主さんの優しさからくる感覚だけでカットを選択するのは、実はワンちゃんにとっては逆効果になってしまうかもしれません。

なぜ獣医学的にも、そして犬の生態的な側面から見ても「ロングコート チワワはカットしない」方が良いと言われることが多いのか、その深刻なデメリットも含めて、一緒に見ていきましょう。

サマーカットで毛質が変わった?バリカン使用のリスク

サマーカットで毛質が変わった?バリカン使用のリスク

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これは飼い主さんの間でもよく聞く、一番怖い話かなと思います。

「サマーカットしたら毛質がゴワゴワに変わった」とか「前みたいに綺麗に生えそろわなくなった」とか…。

これ、単なるウワサではなく、実際に起こりうることなんです。

ロングコートチワワは「ダブルコート」といって、皮膚を守る硬めの毛(オーバーコート)と、体温調節をする柔らかい毛(アンダーコート)の2種類の毛で被毛が構成されています。

特にバリカンで根元から短く刈り込むと、その強い刺激や振動、熱が毛根(毛包)に深刻なダメージを与えてしまうことがあるんです。

その結果、毛を生やすサイクル(毛周期)が狂ってしまい、本来生えてくるべきオーバーコートが再生せず、アンダーコートばかりが生えてくる状態になることがあります。

こうなると、毛並みは以前のようなツヤとハリを失い、ふわふわ(あるいはゴワゴワ)した質感に変わってしまいます。

さらに深刻な場合、毛がまばらにしか生えてこなくなったり、部分的に生えてこなくなったりする「バリカン後脱毛症(アロペシアXと呼ばれることもあります)」という状態に陥るリスクも指摘されています。

バリカンによるダメージは永続的な「毛質の変化」を招くかも

バリカンによる強い刺激は、飼い主さんが思う以上にデリケートな毛根に影響を与える可能性があります。

一度この毛周期の異常が起きてしまうと、治療法が確立されているわけではなく、元の美しい被毛に戻らない可能性も十分にあるんです。

「涼しさ」という一時的なメリットのために、その子のアイデンティティとも言える美しい被毛を永久に失うリスクがあることは、カットを決断する前にしっかり理解しておきたいですね。

カットによる皮膚炎と紫外線ダメージ

ロングコートチワワのあの優雅な被毛は、単なる飾りじゃないんです。

あれこそが、デリケートな皮膚を守る「鎧」であり「日傘」の役割を果たしています。

チワワは犬種的にもともと皮膚が薄く、敏感な子が多いと言われています。

あの長いオーバーコートは、皮膚にとって有害な紫外線を物理的にブロックする、天然のUVカットウェアなんです。

それをサマーカットで短く刈り込んでしまうと、皮膚は完全に無防備な状態になり、紫外線が直撃します。

人間が真夏に肌を露出して日焼けするのと同じで、ワンちゃんも「サンバーン(日光皮膚炎)」を起こし、皮膚が赤くなったり、かゆみを伴う炎症を引き起こしたりすることがあります。

重度の場合、火傷のようになってしまうことも…。

さらに、紫外線だけの問題ではありません。被毛という物理的なバリアがなくなることで、

  • お散歩中の草木や小枝で皮膚を直接傷つけやすくなる
  • ノミやダニ、蚊といった害虫に刺されやすくなる
  • 地面のホコリや花粉、化学物質(除草剤など)が皮膚に付着しやすくなる

といったリスクも増大します。

これらがアレルゲンとなって、今まで問題なかった子でもアレルギー反応を引き起こしたり、アトピー性皮膚炎を悪化させたりする原因にもなりかねません。

良かれと思ってカットしたのに、皮膚トラブルで病院通い…なんてことになったら、本当に本末転倒ですよね。

夏に「暑そう」でもカット不要な理由

夏に「暑そう」でもカット不要な理由

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夏になると、あのモフモフの毛皮、見ているこっちが「暑そう…」って思っちゃいますよね。

気持ちはすごく分かります。

でも、実はその認識、人間目線と犬の生態ではちょっと違うかもしれないんです。

犬と人間の「暑さ対策」の違い

まず大前提として、犬は人間のように全身で汗をかいて体温を下げることができません。

犬の汗腺(エクリン腺)は、主に足の裏(肉球)などにしかなく、体温調節のメインは「パンティング(舌を出してハァハァと浅く速く呼吸すること)」による気化熱の放出です。

さっきも出た「ダブルコート」ですが、この内側にあるフワフワのアンダーコートは、冬の「防寒」だけじゃなく、夏の「断熱材」としても機能していると言われています。

つまり、被毛と皮膚の間に空気の層を作ることで、暑い外気や直射日光が、直接皮膚に届くのを防いでくれる役割があるんですね。

だから、サマーカットでこの天然の断熱材を刈り取ってしまうと、むしろ体温が上がりやすくなってしまう可能性も指摘されています。

カットすると「地熱」の影響も受けやすくなる

特にチワワのような小型犬は、地面との距離が近いです。

夏のアスファルトは50℃を超えることもありますよね。被毛があることで、その強烈な「照り返し(地熱)」からも皮膚を守ってくれています。

カットして皮膚がむき出しになると、その地熱をダイレクトに浴びることになり、熱中症のリスクを高めてしまうかもしれません。

(出典:環境省『防ごう!ペットの熱中症』

もちろん、日本の高温多湿な夏は犬にとっても過酷です。

カットに頼るのではなく、エアコンでの室温管理(湿度も重要です)、涼しい時間帯(早朝や夜間)のお散歩、クールマットの活用といった「環境整備」で暑さ対策をしてあげるのが、犬の生態に合った正しい方法かなと思います。

ダブルコートの役割:天然の断熱材とは

ダブルコートの役割:天然の断熱材とは

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ロングコートチワワのケアを語る上で欠かせない「ダブルコート」について、もう少し詳しく整理してみますね。

彼らの被毛は、役割の違う2種類の毛で構成されています。

表:ダブルコートの構造と役割
被毛の種類 特徴 主な役割
オーバーコート(上毛) (ガードヘアー) ・太く、しっかりしている ・比較的長い ・紫外線から皮膚を守る(日傘) ・雨や汚れから皮膚を守る ・外的刺激(草木、害虫)から守る(鎧)
アンダーコート(下毛) (綿毛) ・細く、柔らかい ・密度が高い ・体温を保持する(冬の防寒) ・外気や地熱を遮断する(夏の断熱)

このように、オーバーコートが「日傘」や「鎧」として外部の刺激を防ぎ、アンダーコートが「断熱材」として体温調節を担っています。

この2つが組み合わさることで、冬は寒さをシャットアウトし、夏は直射日光や熱が皮膚に届くのを防いでくれる、まさに高性能なアウトドアウェアを常に着ているような状態なんです。

春と秋にごっそり毛が抜ける「換毛期」があるのは、このアンダーコートの量を調整して、季節に適応するためなんですね。

犬が長い年月をかけて獲得した、この素晴らしい生態的システムを、人間の「暑そう」という一時的な感覚だけで取り去ってしまうのは、やっぱり避けたいなと私は思います。

もしカットしてしまった場合の対処法

「この記事を読む前にもうカットしちゃった…」「後悔してるけど、どうしたらいい?」という方もいるかもしれません。

でも大丈夫、今からできるケアをしっかり行い、次の被毛が健やかに生え変わるのをサポートしてあげましょう。

大切なのは「保護」と「再生サポート」です。

外側からのケア(皮膚の徹底保護)

まず、皮膚が丸出しの状態なので、紫外線対策と物理的刺激からの保護は必須です。

被毛が再生するまでの数ヶ月間は、今まで以上に気を配る必要があります。

  • 散歩時間の調整日差しが最も強い日中(午前10時〜午後4時頃)のお散歩は絶対に避け、日差しが弱い早朝や、地面の熱が冷めた日没後の涼しい時間帯に切り替えましょう。
  • 衣服の着用UVカット機能を備えた犬用の服を着せることも、紫外線対策としてとても有効です。ただし、夏場は通気性の悪い服だと蒸れて熱中症の原因になったり、服の縫い目や生地の摩擦が、かえって敏感な皮膚への刺激になることもあります(アレルギー悪化の原因)。素材選び(コットンやメッシュなど)とこまめな着脱、清潔に保つことが求められます。

内側からのケア(被毛の再生サポート)

ダメージを受けた毛根が元気を取り戻し、健康な被毛を再生させるためには、外側からのケアだけでは不十分です。

良質な栄養を内側から補給することが鍵となります。

被毛の主成分は「ケラチン」というタンパク質です。

再生のためには、良質なタンパク質が豊富な食事が不可欠です。

また、皮膚の健康を保ち、艶のある毛並みをサポートするために、以下の栄養素も重要と言われています。

  • オメガ3脂肪酸・オメガ6脂肪酸皮膚の炎症を抑え、健康な皮膚バリア機能の維持をサポートします。
  • ビタミンB群皮膚の新陳代謝(ターンオーバー)を助けます。
  • 亜鉛皮膚や被毛の再生に欠かせないミネラルです。

フードやサプリメントについて

「皮膚・被毛サポート」を謳ったフードに切り替えてみるのも一つの手です。

ただ、サプリメントの追加などを自己判断で行うと栄養バランスが崩れる可能性もあります。

まずは、今食べているフードの成分表を見直すこと、そして不安な点はかかりつけの獣医さんに「被毛の再生をサポートしたい」と相談してみるのが一番安心ですね。

抜け毛対策はカットよりブラシが重要

抜け毛対策はカットよりブラシが重要

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サマーカットを希望する動機として、「抜け毛が減るから」「お手入れが楽になるから」というのもよく聞きます。

でも、これは抜ける毛が「短くなった」だけで、抜け毛の「量(本数)」自体は全く変わらないんですよね。

むしろ、カットしないでフワフワの毛並みを維持する場合、特に換毛期(春と秋)の抜け毛はすごいです。

この抜け落ちた死毛(アンダーコート)を放置することこそが、あらゆる皮膚トラブルの温床になります。

ブラッシングを怠るリスク

抜けた死毛をそのままにしておくと、残っている毛と絡み合い、フェルト状の「毛玉(マット)」になってしまいます。

毛玉ができると、その下の皮膚は…

  • 通気性が最悪の状態になる
  • 湿気や皮脂がこもり、蒸れる
  • 細菌やカビが繁殖しやすい環境になる
  • 結果として、悪臭や深刻な皮膚炎を引き起こす

という負のループに陥ります。

こうなると、結局は動物病院で毛玉をバリカンで刈り取る処置が必要になり、本末転倒になってしまいます。

だから、カットしない選択をするなら、毎日のブラッシングが「飼い主の義務」だと私は思っています。

ブラッシングは、抜け毛を取り除くだけでなく、皮膚の血行を促進し、愛犬とのコミュニケーションにもなる大切な時間です。

ブラシの種類と使い分け

「毎日ブラッシング」と言っても、使う道具も大事です。

ロングコートチワワの場合、複数のブラシを使い分けるのが理想ですね。

  • ピンブラシ先端が丸くなっているもの。日常的なもつれをほぐし、表面の汚れを落とすのに使います。皮膚への刺激が少ないのが特徴です。
  • スリッカーブラシ「く」の字のピンが沢山ついたブラシ。アンダーコートの死毛を効率よく取り除くのに適しています。ただし、力を入れすぎると皮膚を傷つけてしまうので、優しく撫でるように使うのがコツです。
  • コーム(くし)ブラッシングの仕上げに使います。根元から毛をかき分け、小さな毛玉や、ブラシで取り残した死毛がないかを最終確認します。

毎日のケアはピンブラシとコームで、換毛期で抜け毛がすごい時はスリッカーブラシも投入する、といった使い分けが良いかなと思います。

ロングコートチワワをカットしない場合の衛生管理

ロングコートチワワをカットしない場合の衛生管理

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全身カットはしない。

これは犬の健康を守るための選択です。

でも、だからといって「何もしない」わけでは、決してありません。

むしろ、ロングコートを維持するからこそ、汚れやすい部分の「局所的なケア」の重要性が格段に上がります。

「ロングコート チワワをカットしない」と決めた飼い主さんが、絶対にやらなければならない「衛生管理」を見ていきましょう。

衛生のためのおしりカットを推奨する理由

これはもう、ロングコートチワワの飼い主さんなら誰もが一度は経験する悩みじゃないでしょうか。

おしり周りの長い毛(飾り毛)に、排泄物(うんち)がついてしまう…いわゆる「うんち玉」問題です。

ちょっと軟便気味の時なんかは、特に悲惨なことになりがちですよね…。

見た目が不衛生なだけでなく、便がついた毛を放置すると、雑菌が繁殖し、皮膚がかぶれて皮膚炎の原因になります。

ワンちゃん自身も不快感からお尻を床に擦り付けたり(お尻歩き)、気にして舐め続けてしまうことも。

なので、全身はカットしなくても、肛門周りの毛だけは、排泄物がつかないように(かぶさらないように)短くカットする「衛生カット」が強く推奨されます。

これは愛犬の健康と快適な生活を守るために、ぜひ定期的にやってあげたい必須のケアですね。

自宅でおしりカットを行う安全な方法

自宅でおしりカットを行う安全な方法

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おしり周りのカット、トリミングに出さずに自宅で挑戦したい方もいるかもしれません。

ただ、正直に言うと、これはかなり難易度が高いと私は思います。

理由は、肛門の周りって、皮膚がすごく柔らかくてデリケートな粘膜に近い部分なんです。もしワンちゃんが急に動いたりして、ハサミやバリカンの刃先で「チクッ」と傷つけてしまったら…と考えると、私は怖くてできません。

もし自宅で行う場合は、以下の点に最大限の注意が必要です。

自宅でのおしりカット:安全のための注意点

  • 二人体制で行う一人がワンちゃんを優しく、しかし動かないようにしっかり保定(固定)し、もう一人がカットに集中するのが理想です。
  • 尻尾をしっかり持ち上げるカットする面(肛門)がよく見えるように、尻尾を付け根から優しく持ち上げます。
  • ハサミは皮膚と平行にハサミの先が皮膚(肛門)に向かないよう、刃を皮膚と平行に滑らせるようにして、肛門にかかる毛だけを慎重にカットします。人間の美容師さんが使う「すきバサミ」を使うと、万が一の失敗が目立ちにくいかもしれません。
  • バリカンは熱に注意小回りの利く小さなバリカン(部分用)を使う場合、刃はすぐに熱を持ちます。熱い刃をデリケートな皮膚に当てないよう、こまめに熱を確認してください。

とはいえ、これは非常に高度な技術と、ワンちゃんの「おとなしくしてもらう」という協力が不可欠です。

少しでも不安を感じるなら、無理せずトリミングサロンや動物病院でプロにお願いするのが一番安全で確実です。

怪我をさせて病院代がかかっては、元も子もありませんからね。

足裏(パッド)の毛のカットも忘れずに

おしり周りの衛生カットと並んで、絶対に忘れてはいけないのが、足裏の毛です。

犬の肉球(パッド)は、プニプニして可愛いだけじゃなく、地面を掴む「滑り止め」という非常に大切な役割をしています。

この肉球を覆うほど足裏の毛が伸びてしまうと、滑り止めの機能が全く効かなくなります

特に、日本の住環境はフローリングの床が多いですよね。

毛が伸びた状態だと、ワンちゃんは常にスケートリンクの上を歩いているようなもので、ツルツル滑ってしまい、とても危険です。

日常的に滑ることで足腰の関節に余計な負担がかかり続け、チワワに多いと言われる「膝蓋骨脱臼(パテラ)」を誘発したり、悪化させたりする大きな一因にもなりかねません。

また、フローリング以外でも、ケージの網目や段差に伸びた毛が引っかかって怪我をする事故も考えられます。

足裏の毛は、常に肉球にかからないように、定期的にカットしてあげる必要があります。

これも、おしり同様にデリケートな部分なので、自信がなければプロにお願いするのが安心ですね。

飾り毛の汚れ対策:お腹周りのカット

飾り毛の汚れ対策:お腹周りのカット

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ロングコートチワワの魅力でもある、胸やお腹のフサフサした「飾り毛」。

でも、体が小さいチワワにとって、ここも汚れやすい要注意ポイントです。

特にお散歩の時、地面との距離が近いため、

  • 雨の日の泥ハネ
  • 乾いた土埃や草のタネ
  • (オスのワンちゃんの場合)排尿時のおしっこ

などが非常にかかりやすいんです。

おしっこや泥で濡れたまま放置すると、そこが雑菌の温床になり、衛生的にも良くないですし、独特のニオイの原因や皮膚トラブルにも繋がります。

お腹周りの毛も、地面に擦らない程度、おしっこがかからない程度に、少し短く整えておくと、日々のお手入れやシャンプーが格段に楽になるかなと思います。

プロに任せる部分カットの頻度と範囲

じゃあ、その「部分カット(衛生カット)」って、どれくらいの頻度でやればいいの?と思いますよね。

これはもちろん、その子の毛の伸びる速さにもよるので個体差はありますが、大体「月1回」くらいが目安になるかなと思います。

シャンプーのタイミングと合わせるのが一番忘れにくいですね。

毛が伸びるのが早い子や、特にお腹が汚れやすい子は、もう少し頻度を上げても良いかもしれません。

おしり周りや足裏は、伸びてきたなと気づいたら自宅で少しだけ整える、というのもアリですが、安全第一でお願いします。

トリミングサロンでの頼み方

サロンでお願いする時は、「全身のカット(サマーカット)はしないで、衛生カットだけお願いします」と明確に伝えることが大切です。

「お任せで」と言うと、良かれと思って短くカットされてしまう可能性もあるので(笑)。

具体的に、

  • 肛門周り(排泄物がつかないように)
  • 足裏(肉球にかかる毛を刈る)
  • お腹周り(汚れやすい部分を少し短く)

この3点を「衛生カット(または部分カット、パーシャルカットとも言います)」としてセットでやってもらうのが一般的ですね。

プロに任せれば、安全かつ手早く、綺麗に仕上げてくれるので、私は月1のシャンプーのタイミングで一緒にお願いしています。

ロングコートチワワをカットしない最適解とは

ここまで見てきたように、ロングコートチワワの美しい被毛と健康を守るために、「全身カットをしない」という選択は、決して「何もしない」「お手入れをサボる」こととは全く違います。

飼い主さんの「暑そう」という感覚や、「抜け毛が大変」という理由だけで安易に全身カット(サマーカット)を選ぶのではなく、犬の生態的なメリット・デメリットをしっかり理解した上で判断することが重要です。

これが、愛犬の健康と美しさを長期的に守るための「ロングコート チワワをカットしない」場合の最適解だと私は考えています。

カットしない場合の最適解3原則

  1. 原則: 全身カットは「しない」 犬が生まれながらに持つ、高機能なダブルコート(断熱・保護機能)を最大限に尊重する。
  2. 義務: 毎日の「ブラッシング」を徹底する 抜け毛(死毛)と毛玉を放置せず、皮膚の通気性を確保し、皮膚炎を予防する。これがカットしない飼い主さんの最大の「お仕事」です。
  3. 例外: 衛生と安全のための「部分カット」は行う 汚れや怪我の原因になりやすい「おしり周り」「足裏」「お腹周り」だけは、専門家の手で定期的にカットし、清潔を保つ。

愛犬のケアには様々な考え方があり、どれが絶対の正解というのはないかもしれません。

ですが、今回ご紹介した医学的・生態的なリスクと、具体的なケア方法が、あなたの愛犬にとって一番良い選択をするためのヒントになれば、とても嬉しいです。

最終的な判断は飼い主さん自身にかかっていますが、大切な家族であるワンちゃんのために、ぜひじっくり考えてみてくださいね。

監修者細峰
監修者細峰
最後までお読みいただきありがとうございました!

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