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ゴールデンレトリバーの子犬を迎えた喜びと共に、「餌の量は一体何グラムが正解?」「月齢ごとの体重推移にどう合わせれば?」といった疑問も生まれますよね。
時にはご飯を食べないと心配になったり、痩せてるように見えるけれど小柄だからなのかと不安になったりすることもあるでしょう。
また、ご飯が足りないサインの見極め方、オススメのフード選び、さらには手作りご飯の注意点や食べさせてはいけないもの、そして気になる月々の餌代まで、子犬の食事に関する悩みは尽きません。
この記事では、そうした疑問を一つひとつ丁寧に解説し、愛犬の健やかな成長をサポートするための食事管理のポイントをお伝えします。
ポイント
- 月齢や体重に応じた餌の具体的なグラム数
- 「食べない」「足りない」など悩み別の対処法
- 健康を支えるおすすめフードと手作りご飯の注意点
- 子犬に与えてはいけない危険な食べ物リスト
ゴールデンレトリバーの子犬の餌の量の基本

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- 子犬のご飯は何グラム与える?
- 月齢別の体重推移と食事量の関係
- ご飯が足りないサインを見逃さない
- 子犬がご飯を食べないときの対処法
- 痩せてる?小柄な子の食事量
子犬のご飯は何グラム与える?
ゴールデンレトリバーの子犬に与えるご飯の量を決めるには、いくつかの計算方法と目安があります。
最も基本的なのは、ドッグフードのパッケージに記載されている給与量を確認することです。
これは、そのフードのカロリーや栄養価に基づいて算出された最も信頼性の高い基準となります。
ただ、あくまで目安であるため、個体差や活動量に応じて調整する必要があります。
一般的な計算方法として、以下の2つを覚えておくと便利です。
ドッグフードの量の計算方法
- 体重から計算する方法:1日に必要な量は「体重(kg) ÷ 40」で大まかに計算できるという情報があります。例えば体重10kgの子犬であれば、1日あたり約250gが目安になります。
- フードのカロリーから計算する方法:より正確な方法として、1日に必要なカロリー量から計算する方法も存在します。子犬の月齢や体重によって必要なカロリーは異なりますが、その数値をフードの100gあたりのカロリーで割ることで、より具体的なグラム数がわかります。
生後3ヶ月頃の子犬であれば、1日100g前後から始め、それを3〜4回に分けて与えるのが一般的です。
消化器官がまだ未熟なため、一度にたくさん与えるのではなく、回数を分けて負担を減らしてあげることが大切です。
最初はドライフードをぬるま湯でふやかして与え、便の状態を見ながら徐々に硬さや量を調整していきましょう。
どの計算方法を使うにしても、最終的には愛犬の便の状態や体型の変化を見て微調整することが何よりも重要です。
迷ったときは、かかりつけの獣医師に相談するのが一番安心ですよ。
月齢別の体重推移と食事量の関係

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ゴールデンレトリバーは大型犬であり、子犬の時期は驚くほどのスピードで成長します。
月齢ごとの体重推移を把握し、それに合わせて食事量を適切に増やしていくことが、健康な体づくりの鍵となります。
特に生後3ヶ月から6ヶ月頃は、骨格や筋肉が急速に発達する最も重要な「成長期」です。
この時期に栄養が不足すると、健全な発育が妨げられる可能性があります。
逆に、太らせすぎは股関節など関節への負担を増大させ、将来的な疾患のリスクを高めることにもなりかねません。
以下は、ゴールデンレトリバーの子犬の一般的な体重推移と食事量の目安です。
ただし、個体差が大きいため、参考値としてご活用ください。
| 月齢 | 平均的な体重 | 1日の食事量の目安(ドライフード) | 1日の給与回数 |
|---|---|---|---|
| 生後2ヶ月 | 5~8kg | 約150g~250g | 3~4回 |
| 生後4ヶ月 | 12~17kg | 約250g~350g | 3回 |
| 生後6ヶ月 | 20~25kg | 約300g~400g | 2~3回 |
| 生後10ヶ月~1歳 | 25~32kg | 約300g~400g | 2回 |
生後半年を過ぎると成長のペースが少し緩やかになり、食事量の増加も落ち着いてきます。
1歳を過ぎる頃には成犬用のフードへの切り替えを検討する時期です。
子犬用の高カロリーなフードを成犬になっても与え続けると、肥満の原因になるため注意が必要です。
定期的に体重を測定し、記録を付けておくと、食事量の調整がしやすくなります。
急激な体重増加や減少が見られる場合は、食事量を見直すサインかもしれません。
ご飯が足りないサインを見逃さない
子犬の成長にとって、適切な量の食事は不可欠です。
量が少なすぎると栄養不足になり、逆に多すぎると肥満につながります。
では、今与えているご飯の量が「足りない」場合、子犬はどのようなサインを見せるのでしょうか。
主に、以下のような行動や状態が見られたら、食事量が不足している可能性を考えましょう。
行動からわかるサイン
- 食後すぐに空の食器をいつまでも舐め続けている
- 食べ終わった後も落ち着きなくウロウロし、食べ物を探すような素振りを見せる
- 飼い主の食事を過剰に欲しがる
- 自分の便や他の子の便を食べてしまう「食糞」行動が見られる
体からわかるサイン
- 体重が月齢の標準よりも増えない、または減少している
- あばら骨や腰骨がくっきりと浮き出て見える(ボディコンディションスコアで「痩せ」に該当)
- 毛ヅヤが悪く、パサパサしている
ただし、これらのサインが見られたからといって、自己判断で急激に食事量を増やすのは禁物です。
特に食糞や極端な食欲は、栄養不足だけでなく、ストレスや消化器系の病気、寄生虫などが原因である可能性も考えられます。
まずは一度、動物病院で健康状態をチェックしてもらうことをお勧めします。
足りないサインを正しく見極め、適切な食事管理で愛犬の健康な体づくりをサポートしてあげましょう。
子犬がご飯を食べないときの対処法

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食欲旺盛なイメージのあるゴールデンレトリバーですが、子犬の時期には様々な理由でご飯を食べなくなってしまうことがあります。
愛犬がご飯を食べないと、飼い主としては非常に心配になりますよね。
まずは慌てずに、その原因を探ってみましょう。
子犬がご飯を食べない主な原因としては、以下のようなものが考えられます。
考えられる原因
環境の変化によるストレス:お家に来たばかりの時期は、新しい環境に慣れず、不安やストレスから食欲が落ちることがあります。
わがまま・遊び食べ:おやつをもらいすぎたり、フードに飽きたりして、「もっと美味しいものがもらえるかも」と学習して食べなくなることがあります。
歯の生え変わり:生後4ヶ月~半年頃、乳歯から永久歯に生え変わる時期は、歯茎がむず痒かったり痛みがあったりして、硬いドライフードを食べたがらないことがあります。
体調不良:元気や食欲がない場合、何らかの病気が隠れている可能性も否定できません。下痢や嘔吐など、他の症状がないかも注意深く観察してください。
原因に合わせて、以下のような対処法を試してみてください。
- フードをふやかしてみる:ぬるま湯でドライフードをふやかすと、香りが立って食欲をそそります。歯の生え変わりの時期にも効果的です。
- トッピングを試す:ウェットフードや犬用のふりかけ、ゆでたササミなどを少量トッピングすると、食いつきが良くなることがあります。ただし、トッピングが癖にならないよう注意も必要です。
- 食事環境を見直す:食器の場所が落ち着かない、他のことに気を取られている、といった可能性もあります。静かで集中できる環境を整えてあげましょう。
色々試しても全く食べない、ぐったりしているなど、体調に異変が見られる場合は、迷わず動物病院を受診してください。
子犬は体調が急変しやすいため、早めの対応が肝心です。
痩せてる?小柄な子の食事量
「うちの子、他の子犬と比べて痩せてる気がする…」「もしかして小柄なのかな?」と心配になる飼い主さんも少なくありません。
しかし、「痩せている」と「小柄である」は全く別の状態です。
その違いを正しく理解し、愛犬に合った食事管理を行うことが大切です。
まず、適正な体型かどうかを判断するために、「ボディコンディションスコア(BCS)」という指標を用います。
これは、見た目と触った感覚で犬の体型を5段階(痩せすぎ~肥満)で評価する方法です。
BCSのチェック方法
ご家庭で簡単にできるチェックポイントは「あばら骨(肋骨)」です。犬の体を優しく撫でてみてください。
- 理想的な体型(BCS3):手の甲を触るような感覚で、うっすらとあばら骨の感触がわかる状態。上から見たときに、腰にくびれが見える。
- 痩せ気味(BCS2):あばら骨が容易に触れ、見た目にも少し浮き出ている。腰のくびれが顕著。
- 痩せすぎ(BCS1):あばら骨、腰骨、背骨などがくっきりと浮き出て見える。
もし愛犬が「痩せ気味」や「痩せすぎ」に該当する場合は、食事量が足りていない可能性があります。
フードのパッケージの給与量を確認し、少しずつ量を増やして様子を見ましょう。
一方で、骨格がしっかりしていてあばら骨も適度に触れるのに、他の子より一回り小さい場合は、それは「小柄」なだけかもしれません。
ゴールデンレトリバーと一括りにいっても、両親の体の大きさなど遺伝的な要因で個体差は必ずあります。
小柄な子に無理にたくさん食べさせると、かえって肥満を招き、足腰に負担をかけてしまうため注意が必要です。
体型評価に自信がない、または食事量を増やしても体重が増えないといった場合は、病気の可能性も考えられるため、獣医師に相談することをお勧めします。
ゴールデンレトリバーの子犬の餌の量と食事内容

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- 子犬のご飯におすすめのフードは?
- 手作りご飯を与える際の注意点
- 子犬に食べさせてはいけないもの
- 月々の餌代はどれくらいかかる?
- ゴールデンレトリバーの子犬の餌の量の総まとめ
子犬のご飯におすすめのフードは?
愛犬の健康な体を作る基本は、毎日の食事です。
特に成長期の子犬にとっては、栄養バランスの取れたフードを選ぶことが非常に重要になります。
数あるドッグフードの中から、ゴールデンレトリバーの子犬に合ったものを選ぶためのポイントを解説します。
フード選びの3つのポイント
- 「総合栄養食」を選ぶ:まず基本として、そのフードと水だけで健康を維持できる栄養基準を満たした「総合栄養食」を選びましょう。
- 「子犬用(パピー用)」かつ「大型犬用」を選ぶ:ゴールデンレトリバーは大型犬です。急速な成長を支えるための高タンパク・高カロリーな栄養設計がされているだけでなく、健康な骨格形成をサポートするカルシウムとリンのバランスが調整された、大型犬の子犬用フードが最適です。
- 質の良い動物性タンパク質が主原料であること:原材料表記は、含まれる量が多い順に記載されています。一番最初に「チキン」「サーモン」といった具体的な肉や魚の名前が記載されているフードは、良質なタンパク質源であると言えます。
また、ゴールデンレトリバーは遺伝的に関節疾患(股関節形成不全など)や皮膚疾患にかかりやすい犬種とも言われています。
そのため、関節の健康維持をサポートするグルコサミンやコンドロイチン、健康な皮膚や被毛を保つオメガ3脂肪酸などが含まれているフードもおすすめです。
例えば、ロイヤルカナンからはゴールデンレトリバーの子犬の特性に配慮した専用のフードも販売されています。
公式サイトによると、健康な皮膚・被毛の維持や、成長期における消化器系のサポート、健康的な骨と関節の発育をサポートする栄養バランスが特徴とされています。
フードを切り替える際は、今までのフードに新しいフードを少しずつ混ぜて、1週間~10日ほどかけてゆっくり慣らしていくようにしましょう。
急な変更は、お腹を壊す原因になります。
手作りご飯を与える際の注意点

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愛犬のために愛情を込めて手作りご飯を作ってあげたい、と考える飼い主さんもいらっしゃるでしょう。
手作りご飯には、食材を自分で選べる安心感や、アレルギーに対応しやすいといったメリットがあります。
しかし、その一方で、栄養バランスを完璧に整えることの難しさという大きなデメリットとリスクが伴います。
犬と人間では、必要とする栄養素の種類やバランスが大きく異なります。
特に成長期の子犬にとって極めて重要なカルシウムとリンのバランスは、手作り食で適切に管理するのが非常に難しいとされています。
ポイント
栄養の偏り:タンパク質、脂質、炭水化物、ビタミン、ミネラルの全てを過不足なく摂取させるのは専門的な知識が必要です。特にカルシウム不足は、骨の成長に深刻な影響を与える可能性があります。
時間とコスト:毎日の食事を栄養バランスを考えながら調理するには、多くの時間と手間、そしてコストがかかります。
与えてはいけない食材への知識:犬にとって中毒となる食材(玉ねぎ、チョコレートなど)を誤って使用してしまうリスクがあります。
もし、どうしても手作りご飯を与えたい場合は、必ず自己流で行うのではなく、獣医師やペット栄養管理士といった専門家に相談し、指導を受けながらレシピを作成してください。
前述の通り、市販の総合栄養食のドッグフードは、犬の栄養学に基づいて作られており、それだけで必要な栄養をバランス良く摂取できます。
安全かつ手軽に愛犬の健康を管理するという点では、信頼できるドッグフードを主食とし、手作り食は特別な日のお楽しみやトッピング程度に留めておくのが現実的な選択肢と言えるかもしれません。
子犬に食べさせてはいけないもの
人間の食べ物の中には、犬、特に体の小さな子犬にとっては非常に危険で、中毒症状を引き起こし、時には命に関わるものも少なくありません。
好奇心旺盛な子犬が誤って口にしてしまわないよう、飼い主が正しい知識を持ち、危険な食べ物をしっかりと管理することが重要です。
ここでは、代表的な「子犬に食べさせてはいけないもの」をリストアップします。
ご家庭での食事の際や、保管場所には十分注意してください。
特に注意が必要な食べ物リスト
| 食べ物 | 主な中毒症状・危険性 |
|---|---|
| ネギ類(玉ねぎ、長ネギ、ニラなど) | 赤血球を破壊し、貧血や血尿を引き起こします。加熱しても毒性は消えません。ハンバーグなどの加工品にも注意が必要です。 |
| チョコレート・ココア | テオブロミンという成分が、嘔吐、下痢、興奮、けいれんなどを引き起こします。特に高カカオのものほど危険です。 |
| ブドウ・レーズン | 急性腎不全を引き起こす可能性があり、非常に危険です。原因物質は特定されていませんが、一粒でも重篤な症状に陥ることがあります。 |
| キシリトール | ガムや歯磨き粉などに含まれる人工甘味料。犬が摂取すると急激な低血糖を引き起こし、肝不全に至ることもあります。 |
| マカダミアナッツ | 嘔吐、ふらつき、脱力、発熱などの中毒症状を引き起こします。 |
| アボカド | ペルシンという成分が含まれ、嘔吐や下痢の原因となります。 |
この他にも、アルコール類、生の豚肉、鶏の骨、イカやタコなどの消化に悪いものも与えるべきではありません。
もし愛犬がこれらの食べ物を口にしてしまった場合は、たとえ症状が出ていなくても、すぐに動物病院に連絡し、指示を仰いでください。
月々の餌代はどれくらいかかる?

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ゴールデンレトリバーのような大型犬を家族に迎えるにあたり、継続的にかかる費用の中でも大きな割合を占めるのが「餌代」です。
子犬を育てる上での経済的な計画を立てるためにも、月々の餌代がどれくらいかかるのか、目安を把握しておくことは大切です。
結論から言うと、ゴールデンレトリバーの子犬(成犬も同様)の餌代は、月におおよそ8,000円~15,000円程度が目安となります。
この金額に幅があるのは、選ぶドッグフードのブランドや品質によって価格が大きく異なるためです。
フードの価格帯による違い
プレミアムフード:品質の良い原材料を使用し、栄養バランスや特定の健康サポート(関節ケア、皮膚ケアなど)に配慮して作られたフードです。価格は高めになる傾向があり、月に12,000円~15,000円以上かかることも珍しくありません。
スタンダードフード:スーパーやホームセンターなどで広く販売されている、比較的安価なフードです。月に8,000円~10,000円程度に収まることが多いですが、穀物が多く使われているなど、品質面でプレミアムフードに劣る場合もあります。
もちろん、価格が高いフードが必ずしも全ての犬に合うとは限りませんし、安価なフードが悪いというわけでもありません。
最も重要なのは、愛犬の体に合っていて、健康状態が良好に保たれ、そして飼い主が経済的に無理なく継続できるフードを選ぶことです。
餌代は、愛犬が生涯にわたって必要となる費用です。
おやつやサプリメントなどを与える場合は、さらに費用がかかります。
迎える前に、こうしたランニングコストをしっかりと考慮しておくことが、愛犬と長く幸せに暮らすための第一歩と言えるでしょう。
ゴールデンレトリバーの子犬の餌の量の総まとめ

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この記事では、ゴールデンレトリバーの子犬の食事に関する様々な情報をお伝えしてきました。
最後に、大切なポイントをリスト形式で振り返ります。
まとめ
- 子犬の餌の量はフードのパッケージを基本にする
- 体重から計算する方法も目安として活用できる
- 生後半年までは1日2〜3回に分けて与える
- 成長に合わせてフードの量を調整する
- 定期的な体重測定で成長をチェックする
- 食器を舐め続けるのはご飯が足りないサインかもしれない
- 食べない原因はストレスや体調不良など様々
- 食べない時はフードをふやかすなどの工夫を試す
- 「痩せてる」と「小柄」は違うため体型で判断する
- フードは「大型犬の子犬用・総合栄養食」を選ぶ
- 手作りご飯は栄養バランスの管理が非常に難しい
- 手作り食は必ず専門家の指導のもとで行う
- 玉ねぎやチョコなど犬に危険な食べ物を把握しておく
- 月々の餌代は8,000円から15,000円が目安
- 食事に関する不安や悩みは獣医師に相談する
ゴールデンレトリバーの子犬の食事管理は、飼い主にとって最初の大きな課題ですが、最も大切なのはマニュアル通りの量を与えること以上に、日々の愛犬を注意深く観察することです。
フードの量を基本としつつ、愛犬の体重推移や体型、食後の様子など、小さなサインを見逃さずに微調整することが、健やかな成長への何よりの近道となります。
この記事で得た知識が、あなたの愛犬に合った最適な食事プランを見つける一助となれば幸いです。
愛情深い管理で、愛犬との素晴らしい毎日を築いていってください。


