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こんにちは。高須商店の「細峰」です。
存在感があって愛らしいバーニーズですが、一緒に暮らしていると独特の臭いが気になってしまうこともありますよね。
家の中に広がるニオイがひどいと感じたり、お風呂に入れてもすぐに臭ってしまう理由がわからず、悩んでいる方も多いのではないでしょうか。
実はバーニーズの体臭には、彼ら特有の皮膚の性質や、垂れ耳の構造といった明確な原因があるのです。
この記事では、臭いが発生するメカニズムから、家庭で実践できる具体的な対策までを詳しくお伝えします。
最後まで読んでいただくことで、愛犬との生活がより快適になる解決のヒントが見つかるはずです。
ポイント
- バーニーズ特有の被毛構造が臭いを発生させる仕組み
- 放置すると危険な皮膚トラブルや耳の疾患による悪臭
- 家庭でのケアの質を劇的に高める洗浄と乾燥のテクニック
- 食事や住環境の見直しによる根本的な体臭コントロール法

バーニーズマウンテンドッグの臭いの原因を徹底解説
愛犬のニオイを根本から解消するためには、まず「どこから」「なぜ」その臭いが発生しているのかを正しく理解することが大切です。
バーニーズならではの身体的な特徴や生理学的な背景から、臭いの正体を詳しく探ってみましょう。
ダブルコートが不快な体臭を閉じ込める仕組みと原因

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バーニーズマウンテンドッグの最大の魅力である豊かで美しい被毛ですが、実はこれが臭いを溜め込む最大の要因になっています。
彼らの毛は「ダブルコート」と呼ばれ、硬い上毛(オーバーコート)と、密集した綿毛のような下毛(アンダーコート)の二段構えになっています。
保温性の代償としての「蒸れ」
この密集したアンダーコートは、アルプスの寒冷地では体温を守る素晴らしい役割を果たしますが、日本の高温多湿な環境下では、皮膚表面の通気性を著しく妨げてしまいます。
その結果、被毛の中がまるで「蒸し風呂」のような状態になり、細菌が繁殖しやすい環境を作り出してしまうのです。
通気性が悪いと皮膚の湿度が下がらず、常にジメジメとした状態が続くことになります。
抜け毛の蓄積が招く悪循環
特に春や秋の換毛期に抜け落ちた毛がオーバーコートの下に留まり、フェルト状の毛玉(マット)を形成してしまうと事態は深刻です。
この「死毛」の層が皮膚への酸素供給を完全に遮断し、嫌気性菌などの増殖を招いて、独特のツンとしたニオイを増幅させてしまうのですね。
ここがポイント
密集した被毛が湿気と温度を逃がさず、細菌が活動しやすい「培養器」のような状態を作ってしまいます。
これが、バーニーズが他の犬種よりも臭いやすい物理的な理由です。
皮脂の酸化やマラセチア菌が臭いの理由となる皮膚環境
犬の皮膚にはアポクリン汗腺というものがあり、ここから出る分泌物が皮膚の常在菌によって分解されることで、あの独特の「犬臭さ」が発生します。
バーニーズのような大型犬は、身体の表面積が広いため、分泌される皮脂や汗の総量も必然的に多くなるのですね。
アポクリン腺から出る「犬臭さ」の正体
アポクリン汗腺から出る分泌液には脂質やタンパク質が含まれており、これ自体は無臭なのですが、皮膚に住み着いている細菌がこれらをエサにして分解する際に「揮発性脂肪酸」という物質を作ります。これが、いわゆる獣臭の主な原因です。
マラセチア菌が増殖する条件
特に注意が必要なのが、「マラセチア」という酵母様真菌(カビの一種)の増殖です。これは皮脂を好む菌で、高温多湿な環境で爆発的に増えます。
マラセチアが増えすぎると、油っぽくて酸っぱいような、あるいは古い雑巾のような強烈な臭いを放つようになります。
もしシャンプーをしても数日で「カビ臭い」と感じる場合は、皮膚のマイクロバイオーム(菌のバランス)が崩れている可能性が高いと言えます。
| 原因菌の種類 | 主なエサ | 発生する臭いの特徴 |
|---|---|---|
| ブドウ球菌など | アポクリン汗・タンパク質 | 一般的な獣臭・スパイシーな臭い |
| マラセチア菌 | 皮脂・過剰な脂分 | 酸っぱい臭い・発酵臭・脂臭さ |
垂れ耳の構造で悪化しやすい外耳炎や耳垢の悪臭問題

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バーニーズは立派な垂れ耳を持っていますが、これも臭いの「ホットスポット」になりやすい部位です。
耳が蓋のように外耳道を塞いでいるため、耳の中は常に湿度が溜まりやすく、細菌や真菌にとって最高の住処になってしまいます。
耳の中は湿った「サウザ」状態
犬の耳の中はL字型に曲がっており、もともと水分が逃げにくい構造です。
ここに垂れ耳が被さることで、内部は常に高温多湿なサウナ状態になります。
耳垢が溜まって外耳炎を起こすと、チーズのような、あるいは強烈に酸っぱい臭いが発生します。
愛犬が耳を頻繁に振ったり、足で掻いたりしている仕草が見られたら、耳の中を確認してあげてください。
耳掃除の注意点
誤ったセルフケアは耳の粘膜を傷つけることがあります。
特に綿棒を奥まで入れるのは厳禁です。
汚れを押し込んでしまったり、鼓膜を傷つけたりするリスクがあるため、正しい掃除方法は獣医師さんの指導を受けるのが一番安全です。
唾液の酸化や歯周病の進行で発生する強い口臭の悩み
大型犬であるバーニーズは、口周りの皮膚が緩めで「よだれ」が出やすい傾向にあります。
これは彼らのチャームポイントでもありますが、臭い対策の観点からは注意が必要です。
よだれが被毛を汚す「酸化臭」
唾液そのものはすぐには臭いませんが、口の周りの長い毛に付着したまま時間が経つと、酸化して不快な臭いを放つようになります。
また、濡れたままの毛に雑菌が繁殖することも原因の一つです。
こまめに口元を拭いてあげることが、お部屋のニオイを抑えるコツになります。
深刻な歯周病のリスク
さらに見逃せないのが「お口の健康」です。
歯垢や歯石が蓄積して歯周病が進行すると、魚が腐ったような強烈な口臭が漂うようになります。
口臭は吐息とともに部屋全体に広がってしまうため、体臭以上に気になる場合もあります。
シニア期に入ると麻酔をかけての歯石除去も難しくなるので、早いうちからのデンタルケアが重要ですね。
犬の口腔衛生については、公的なガイドラインでも健康寿命に関わる重要な要素として挙げられています。
(出典:環境省『飼い主のためのペットフード・ガイドライン』)
肛門腺の分泌物がお尻周りの強烈なニオイを放つ背景
お尻のあたりから「鉄錆」や「生臭い」臭いが漂ってきたら、それは肛門腺(こうもんのう)の分泌液が原因かもしれません。
肛門の左右にある袋の中に、縄張り主張のための非常に臭い液体が溜まっているのです。
鉄錆のようなニオイのサイン
通常は排便と一緒に排出されますが、バーニーズはお尻周りの被毛が長いため、排出された液が毛に付着して残ってしまうことがあります。
また、自分でうまく排出できない個体もおり、腺の中に液が溜まりすぎると強い悪臭を放ちます。
お尻を床に擦り付けて歩く「お尻歩き」をしていたら、肛門腺が溜まっているサインかもしれません。
放置すると炎症を起こして破裂することもあるので、定期的なケアが必要です。
バーニーズマウンテンドッグの臭い対策に役立つケア

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原因がわかったところで、次は具体的な対策を見ていきましょう。
大型犬のケアは体力も時間も必要ですが、効率的な道具選びと正しい手順を知ることで、飼い主さんの負担も減らしつつ「臭いゼロ」に近づくことができます。
毎日のブラッシングで抜け毛と汚れを物理的に除去
「まずは洗うこと」を考えがちですが、実は最も効果的な臭い対策は「ブラッシング」です。
ブラッシングは単に毛並みを整えるだけでなく、臭いの元となる死毛(抜け毛)やフケ、酸化した皮脂を物理的に取り除く「除染」の作業なのですね。
スリッカーブラシとコームの使い分け
バーニーズのような厚い被毛には、ピンが長めのスリッカーブラシが必須です。
地肌にまで風を通すようなイメージで、アンダーコートの絡まりを優しく解いてあげましょう。
仕上げにはコーム(金櫛)を通して、毛の根元から引っかかりがないかを確認します。
ブラッシングで通気性が良くなるだけで、皮膚の細菌繁殖をかなり抑えることができます。
これは、以前私が紹介した「バーニーズマウンテンドッグの抜け毛対策|原因からケアまで解説」でも詳しく説明しています。
おすすめのブラシ選び
スリッカーは「ソフトタイプ」から始めると、ワンちゃんも痛がりにくいかなと思います。
死毛がごっそり取れるアンダーコートレーキも便利ですが、使いすぎは皮膚を傷つけることもあるので注意してくださいね。
皮膚に合うシャンプーの選び方と正しい洗い方のコツ

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シャンプーの頻度は、月に1〜2回が目安です。
洗いすぎは皮膚を乾燥させ、かえって皮脂の過剰分泌を招いてしまうため、回数よりも「質」にこだわりましょう。
シャンプー選びの成分ポイント
シャンプー剤は、皮膚のバランスを整えるアミノ酸系のものや、ベタつきが強い場合は殺菌・脱臭効果のあるサリチル酸やイオウが含まれた薬用タイプを選ぶと良いですね。
最近では活性炭が含まれた、汚れを吸着するデトックスシャンプーなども大型犬オーナーの間で人気があるようです。
洗う時のコツは、「泡」で洗うことです。原液を直接つけるのではなく、洗面器やスポンジでしっかり泡立て、泡の力で地肌の汚れを浮かせるように洗いましょう。
そして何より大切なのが「すすぎ」です。
ヌルつきが完全になくなるまで、たっぷりのお湯で丁寧に流してください。
成分が残っていると、それが刺激になって皮膚炎を引き起こしてしまいます。
ブロワーでの完全乾燥が生乾きによる雑菌臭を防ぐ
大型犬の自宅シャンプーで一番の難関が乾燥です。
バーニーズの毛量だと、人間用のドライヤーでは1時間以上かけても根元が湿っていることがよくあります。
この「生乾き」こそが、雑巾のような臭いを発生させる元凶です。
家庭用ドライヤーの限界
人間用のドライヤーは「熱」で乾かす仕組みですが、被毛が厚いバーニーズに熱風を当て続けると、皮膚が乾燥しすぎたり、熱中症のような状態になったりする危険があります。
一方、中まで熱が届かないため、表面は乾いても地肌付近は濡れたままという事態になりやすいのです。
そこでおすすめしたいのが、ペット専用の「ブロワー(強制送風機)」です。
強力な風圧で水分を吹き飛ばすため、乾燥時間を劇的に短縮でき、地肌までしっかりと乾かすことができます。
業務用のメガブローのような製品は、一度使うと手放せないほど便利ですよ。
魚主体のドッグフードで内側から皮膚環境を改善する
食べているものが体臭に直結することもあります。
未消化のタンパク質が腸内で腐敗したり、酸化した質の悪い油を多く摂っていたりすると、それが皮脂の質を悪化させ、強いニオイの原因になるのですね。
オメガ3脂肪酸のメリット
皮膚が弱く臭いが気になる子には、サーモンなどの魚をメインにしたフードへの切り替えが有効かもしれません。
魚に含まれるオメガ3脂肪酸(EPA・DHA)は、皮膚の炎症を抑え、バリア機能を高める働きがあると言われています。
お腹の調子が整い、便の臭いが軽減されてくると、不思議と身体全体から漂う「モワッ」とした臭いも落ち着いてくることが多いです。
消臭スプレーでの環境整備が部屋のペット臭を抑える

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犬自身のケアと並行して行いたいのが、住環境の衛生管理です。
バーニーズが長時間過ごすベッドやソファのカバーには、皮脂やよだれが染み込み、そこが臭いの発生源になっていることが多々あります。
次亜塩素酸水の活用
こうした環境の臭いには、「次亜塩素酸水」の消臭スプレーがとても役立ちます。
アンモニア臭や細菌由来のニオイを元から分解してくれる上、有機物に触れると水に戻るため、ペットが舐めても安全なものが多いです。
また、日本の夏は湿度を50%前後に保つように除湿を心がけるだけでも、カビや細菌の増殖を抑え、お部屋のペット臭を劇的に減らすことができます。
バーニーズマウンテンドッグの臭いと健康を守る総括
ここまで、バーニーズマウンテンドッグの臭いの原因と対策についてお話ししてきました。
彼らの臭いは決して「汚い」からではなく、その立派な被毛や身体の構造が、日本の高温多湿な気候と少しミスマッチを起こしている結果なのですね。
大切なのは、完全に無臭にすることではなく、皮膚や耳が健康な状態を保つことです。
健康な皮膚であれば、たとえ動物らしいニオイがあったとしても、それは決して不快な「悪臭」ではありません。
日々のブラッシングや適切なシャンプー、そして時にはブロワーやフードの力を借りて、愛犬との爽やかな生活を楽しんでください。
もし、皮膚が赤くなっていたり、何をしても臭いが改善しなかったりする場合は、病気が隠れている可能性もあります。
その時は迷わず、かかりつけの獣医師さんなど専門家に相談してくださいね。
正確な情報は各製品の公式サイトや、信頼できる獣医学的情報も併せてご確認ください。
この記事が、あなたとバーニーズの健やかな毎日の助けになれば幸いです。
