バーニーズマウンテンドッグ

バーニーズマウンテンドッグが散歩を嫌いな理由と対策

バーニーズマウンテンドッグが散歩を嫌いな理由と対策

高須商店・イメージ

温和で飼い主に従順なバーニーズマウンテンドッグが散歩を嫌いになってしまい、お困りではありませんか。

もともと体力のある犬種ですが、その性格や特性を理解しないと、散歩が大きなストレスになることがあります。

この記事では、バーゼストマウンテンドッグはどんな犬でどんな性格なのかという基本から、散歩を嫌がる理由を深掘りします。

適切な散歩時間や季節ごとの回数の見直し、満足度を上げる散歩方法と散歩コースの選び方、そして時には体力勝負となる散歩の注意点まで、具体的な解決策を詳しく解説します。

ポイント

  • バーニーズマウンテンドッグが散歩を嫌がる具体的な理由がわかる
  • 犬の性格や体力に合わせた正しい散歩の方法を学べる
  • 季節や環境に応じた散歩の注意点が理解できる
  • 愛犬との散歩を再び楽しい時間にするためのヒントが得られる

バーニーズマウンテンドッグが散歩を嫌いになる原因

  • そもそもどんな犬でどんな性格?
  • 散歩を嫌がる理由は身体と心にある
  • 暑さに弱いなどの注意点をチェック
  • 季節によって散歩の回数は変えよう

そもそもどんな犬でどんな性格?

そもそもどんな犬でどんな性格?

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バーニーズマウンテンドッグは、スイス原産の大型犬で、がっしりとした体格と美しいトライカラーの被毛が特徴です。

まずは、散歩嫌いの原因を探る前に、彼らがどのような犬種なのか基本的な性格を理解しておくことが大切です。

性格は非常に温和で優しく、愛情深いことで知られています。

飼い主や家族に対して非常に忠実で、人と一緒にいることを強く望むため、素晴らしい家庭犬となります。

我慢強く落ち着きもあるため、小さな子供がいる家庭でも良きパートナーになってくれるでしょう。

バーニーズマウンテンドッグの主な性格

聡明さ:飼い主の感情を察し、自分で考えて行動できる賢さを持っています。
従順さ:信頼する飼い主の指示には喜んで従いますが、頑固な一面もあります。
寂しがり屋:家族とのコミュニケーションが不足すると、ストレスを感じやすい繊細な側面も持ち合わせています。

もともとは山岳地帯で荷車を引いたり、家畜の番をしたりしていた使役犬であるため体力と持久力は豊富です。

この「働きたい」という欲求が満たされないと、運動不足からストレスを抱えることがあります。

穏やかな見た目とは裏腹に、十分な運動を必要とする犬種であることを覚えておきましょう。

散歩を嫌がる理由は身体と心にある

毎日楽しみにしているはずの散歩を嫌がる時、その背景には必ず何らかの理由が隠されています。

バーニーズマウンテンドッグの場合、その原因は大きく分けて「身体的な要因」と「精神的な要因」の2つが考えられます。

身体的な要因

まず考えられるのは、体のどこかに不調を抱えているケースです。

言葉で痛みを伝えられない犬の代わりに、飼い主がサインを読み取ってあげる必要があります。

  • 病気やケガ股関節形成不全などの関節の痛み、足裏のケガ、あるいは内臓疾患によって歩きたがらないことがあります。歩き方がおかしい、特定の場所を触ると嫌がるなどの変化がないか観察してください。
  • 老化による体力低下シニア犬になると、若い頃と同じような散歩が負担になることがあります。疲れやすくなった、途中で座り込むことが増えたなどのサインが見られたら、散歩の距離や時間を見直す必要があります。

精神的な要因

身体に問題がない場合、散歩自体やその環境にネガティブなイメージを持っている可能性があります。

精神的な要因として、過去のトラウマが影響していることは少なくありません。

例えば、散歩中に工事の大きな音に驚いた、他の犬に激しく吠えられて怖い思いをした、などの経験が原因で外に出るのを怖がることがあります。

また、社会化期に外の世界に十分に慣れていないと、人混みや車の音など、外部からの刺激を過剰にストレスと感じてしまうことも散歩を嫌がる一因となります。

暑さに弱いなどの注意点をチェック

暑さに弱いなどの注意点をチェック

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バーニーズマウンテンドッグのルーツは、涼しいスイスの山岳地帯です。

そのため、長く厚いダブルコートの被毛を持っており、寒さには非常に強い一方で、暑さと湿気には極端に弱いという大きな特徴があります。

日本の夏は、彼らにとって非常に過酷な環境です。

特に注意すべきは熱中症で、命に関わる危険性があります。

夏の散歩では、以下の点に最大限の注意を払ってください。

ポイント

時間帯の選択散歩は、気温が上がりきる前の早朝や、日中の熱が冷めた夜の涼しい時間帯に限定しましょう。日中のアスファルトは50℃を超えることもあり、肉球のやけどの原因になります。

散歩時間の短縮たとえ涼しい時間帯でも、湿度が高い日は体力を消耗します。いつもより時間を短くして、犬がハァハァと苦しそうな呼吸をしていないか常に確認してください。

水分補給散歩中も新鮮な水を飲めるように、必ず水を持参しましょう。

「うちの子は元気だから大丈夫」と思っていても、彼らは我慢強い性格から体調不良を隠すことがあります。

飼い主が先回りして、徹底した暑さ対策を行うことが愛犬の命を守ることに繋がります。

夏場の室内でも、エアコンを活用して23℃前後の涼しい環境を維持することが、彼らの健康管理において非常に重要です。

季節によって散歩の回数は変えよう

前述の通り、バーニーズマウンテンドッグは暑さに弱いため、一年を通して同じ内容の散歩を続けるのは適切ではありません。

彼らの体調と快適さを最優先に考え、季節に応じて散歩の回数や時間、内容を柔軟に調整することが求められます。

特に、運動量が不足しがちな夏と、思い切り体を動かせる冬では、メリハリをつけることが大切です。

季節 回数・時間の目安 内容と注意点
春・秋 1日2回(各30分~1時間) 気候が安定しており、最も散歩に適した季節です。少し長めのコースや、ドッグランでの運動を取り入れるのに最適です。
1日2回(各15分~30分) 早朝・夜間のみ。気温と湿度が高い日は、外の空気を吸わせる程度のごく短い時間で済ませ、室内での遊びで運動を補いましょう。
1日2回(各40分~1時間以上) 寒さに強く、雪遊びも大好きなため、犬が満足するまで長めに時間を取ることができます。夏の運動不足を解消する絶好の機会です。

このように、年間を通した運動量のバランスを考えることで、無理なく健康を維持できます。

夏の間に散歩時間が短くなったからといって、焦る必要はありません。

その分、涼しい季節に充実した運動をさせてあげましょう。

バーニーズマウンテンドッグの散歩嫌いを克服する工夫

バーニーズマウンテンドッグの散歩嫌いを克服する工夫

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  • 理想的な1日の散歩時間はどれくらい
  • 満足度を高める効果的な散歩方法
  • 愛犬が喜ぶ散歩コースの選び方
  • 飼い主との体力勝負になることも
  • 首輪やハーネスは合っているか確認
  • 病気や老化の可能性も視野に入れよう

理想的な1日の散歩時間はどれくらい

バーニーズマウンテンドッグの散歩は、1日2回、それぞれ30分から1時間程度が基本的な目安となります。

つまり、1日の合計散歩時間は1時間から2時間ほど確保するのが理想です。

これは他の大型犬と比較しても、特別に長い時間というわけではありません。

しかし重要なのは、単に時間を満たすことではなく、その「質」です。

もともと山岳地帯で活動していた彼らにとって、平坦な道をのんびり歩くだけでは運動欲求が満たされにくい場合があります。

散歩の目的は、排泄のためだけではありません。

適度な運動による心身の健康維持、社会性の学習、そして飼い主とのコミュニケーションという重要な役割を持っています。

これらの目的を達成するためには、ある程度の時間と内容の工夫が必要です。

もちろん、これはあくまで成犬の目安です。

子犬やシニア犬、あるいは体調が優れない日などは、犬の様子を見ながら柔軟に時間を調整してあげてください。

満足度を高める効果的な散歩方法

満足度を高める効果的な散歩方法

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散歩の満足度を高めるためには、単調なウォーキングだけでなく、いくつかの工夫を取り入れることが効果的です。

バーニーズマウンテンドッグの使役犬としての本能を刺激し、「楽しい時間」だと感じてもらうことが、散歩好きに戻すための鍵となります。

運動のバリエーションを増やす

いつもの散歩に少し変化を加えるだけで、犬は新鮮な楽しみを見出します。

  • 一緒に走る:安全な場所で、飼い主が軽くジョギングをすると、犬も喜んでついてきます。
  • 知育トイの活用:公園などで「持ってこい」遊びを取り入れたり、おやつを隠して探させる「ノーズワーク」をしたりするのも良い刺激になります。
  • ドッグランの利用:時にはリードを外し、他の犬と交流しながら自由に走り回れる時間を作ることも、社会性の育成とストレス解消に繋がります。

これらの活動は、犬の運動能力を高めるだけでなく、飼い主との絆を深める絶好の機会にもなります。

愛犬が喜ぶ散歩コースの選び方

散歩の満足度を左右するもう一つの重要な要素が、散歩コースです。

バーニーズマウンテンドッグは、平坦なアスファルトの道を歩き続けるよりも、変化に富んだ環境を好む傾向があります。

コース選びのヒント

アップダウンを取り入れる:緩やかな坂道や階段があるコースは、平地を歩くよりも筋力を使うため、短時間でも効率的に運動量を確保できます。彼らの祖先が山道を歩いていたことを考えれば、このようなコースを好むのは自然なことと言えるでしょう。

自然の多い場所を選ぶ:土や草の匂いがする公園、森や林など、自然豊かな場所は犬の五感を刺激します。様々な匂いを嗅ぐ行動は、犬にとって重要な情報収集であり、精神的な満足感に繋がります。

毎日同じコースだと、犬も飽きてしまうことがあります。

たまには少し遠出して、いつもと違う公園や河川敷などを訪れてみましょう。

新しい発見や刺激が、散歩への意欲を再び引き出すきっかけになるかもしれません。

飼い主との体力勝負になることも

バーニーズマウンテンドッグは成犬になると、オスで40~50kg、メスでも35~45kgに達する大型犬です。

その体重を支える筋肉は非常に力強く、特に若い頃はやんちゃで好奇心旺盛なため、散歩中にぐいぐいとリードを引っ張ることがあります。

何かに興味を惹かれた際に急に走り出そうとしたり、頑固な一面を見せて動かなくなったりすることもあり、飼い主にはその力をしっかりと制御できる体力と技術が求められます。

特に、犬が完全に成長し落ち着きが出てくるとされる2歳頃までは、力が強い成人男性が散歩の主導権を握ることが推奨されます。

女性や高齢の方が散歩に連れて行く場合は、万が一に備えて二人一組で行くなどの配慮が必要です。

この力強さをコントロールするためにも、子犬の頃から「リーダーウォーク(飼い主の横について歩く訓練)」などのしつけをしっかり行い、良好な主従関係を築いておくことが不可欠です。

首輪やハーネスは合っているか確認

首輪やハーネスは合っているか確認

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見落としがちですが、散歩を嫌がる原因が体に装着する道具への不快感である可能性も考えられます。

首輪やハーネスが体に合っていないと、犬は痛みや違和感から散歩そのものが苦痛になってしまいます。

サイズが合っていない、素材が硬すぎて皮膚に擦れる、重すぎるといった問題がないか、今一度確認してみましょう。

特にハーネスは形状が様々です。

犬の動きを不自然に制限してしまうタイプのものだと、歩きにくさを感じてしまうことがあります。

愛犬の骨格や歩き方に合ったものを選んであげることが大切ですね。

装着する際に嫌がるそぶりを見せたり、散歩中に何度も体をこすりつけたりするようなら、道具が合っていないサインかもしれません。

専門店で相談し、愛犬に最適なものを見つけてあげましょう。

病気や老化の可能性も視野に入れよう

様々な工夫をしても散歩への抵抗が続く場合、背景に病気や加齢が隠れている可能性を考える必要があります。

特にバーニーズマウンテンドッグは、特定の病気にかかりやすい犬種としても知られています。

注意すべき病気

  • 股関節形成不全大型犬に多く見られる遺伝性の疾患で、股関節の発育不全により痛みや歩行異常を引き起こします。腰を振るように歩く、走るのを嫌がるなどの症状が見られます。
  • がん(悪性腫瘍)残念ながら、バーニーズマウンテンドッグは腫瘍の発生率が高い犬種です。特に血管肉腫や組織球肉腫などが知られており、初期症状が出にくいため発見が遅れがちです。

また、バーニーズマウンテンドッグの平均寿命は7歳から11歳と、他の大型犬に比べて短い傾向があります。

一般社団法人ジャパンケネルクラブ(JKC)の犬種紹介ページでも、その歴史や特徴が解説されています。

(参照:ジャパンケネルクラブ公式サイト

6歳を過ぎたらシニア犬と捉え、体力の低下を考慮した散歩プランに切り替えることが重要です。

少しでも歩き方や行動に異変を感じたら、自己判断せずに、すぐに動物病院を受診してください。

バーニーズマウンテンドッグの散歩嫌いは理解が鍵

バーニーズマウンテンドッグの散歩嫌いは理解が鍵

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まとめ

  • バーニーズマウンテンドッグはスイス原産の温和で愛情深い大型犬
  • 飼い主とのコミュニケーションを大切にする賢い犬種
  • 散歩を嫌がる原因は身体的な不調と精神的なストレスに大別される
  • 股関節の病気やケガ、老化による体力低下が原因のことがある
  • 散歩中の怖い経験がトラウマになっている可能性も考慮する
  • 長く厚い被毛のため暑さに極端に弱く熱中症に注意が必要
  • 夏の散歩は涼しい早朝や夜間に限定し時間を短くする
  • 冬は寒さに強いため夏の運動不足を解消する良い機会になる
  • 理想の散歩は1日2回、各30分から1時間が目安
  • 散歩の満足度は時間だけでなく質が重要
  • 坂道や階段などアップダウンのあるコースを好む
  • 自然が多く匂いの刺激がある公園なども精神的な満足に繋がる
  • 成犬は力が非常に強いため飼い主には制御できる体力が必要
  • 体に合わない首輪やハーネスが不快感の原因になっていないか確認する
  • 歩き方の異変など体調の変化を感じたら速やかに動物病院を受診する

バーニーズマウンテンドッグが散歩を嫌がる背景には、夏の暑さや関節の痛み、精神的なストレスなど、必ず原因があります。

この記事でご紹介したように、まずは愛犬の小さなサインを見逃さず、原因を特定することが解決への最短ルートです。

季節に合わせた時間や回数の調整、坂道や自然の多いコース選びといった具体的な工夫は、彼らの満足度を大きく向上させます。

散歩は愛犬との大切な対話の時間です。

この記事が、その時間を取り戻し、より深い信頼関係を築く一助となれば幸いです

M
M
最後までお読みいただきありがとうございました!

 

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