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「バーニーズマウンテンドッグは凶暴なの?」
その大きな体格から、そんな疑問や不安を抱いている方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、実際の性格や特徴はどうなのでしょうか。
この記事では、バーニーズマウンテンドッグが凶暴という噂の真相に迫りつつ、本来の性格や特徴、そして気になる大きさや他の犬との喧嘩のしやすさについて解説します。
さらに、飼いやすさや知っておくべき欠点、日々のお世話に欠かせない散歩や餌の量、かかりやすい病気と寿命に至るまで、飼い主さんが知りたい情報を網羅的にお届けします。
この記事を読めば、バーニーズマウンテンドッグへの誤解が解け、その深い魅力に気づくはずです。
ポイント
- バーニーズマウンテンドッグが「凶暴」と言われる噂の真相
- 温厚で愛情深い、犬種の本当の性格や特徴
- 大型犬ならではの飼い方、しつけのポイントと注意点
- 健康で長生きしてもらうために知っておくべき病気や寿命
バーニーズマウンテンドッグは凶暴?その真相とは
- 本来の優しい性格
- 犬種としての特徴
- 気になる大きさや体格
- 他の犬との喧嘩は?
- 知っておきたい欠点
本来の優しい性格

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バーニーズマウンテンドッグは、その大きな見た目とは裏腹に、非常に優しく穏やかな性格で知られています。
「気はやさしくて力持ち」という言葉がぴったりの犬種で、一般的に凶暴とされることはまずありません。
もともとスイスの山岳地帯で作業犬として活躍していた歴史から、知的で賢く、飼い主の気持ちを察して行動する能力に長けています。
家族に対しては非常に献身的で深い愛情を注ぎ、素晴らしい家庭犬となります。
特に子供や他のペットに対しても友好的に接することができる寛容さも持ち合わせています。
もちろん、個体差はありますが、番犬として警戒心を見せることはあっても、それは決して攻撃性からくるものではありません。
落ち着きがあり、些細なことでは動じない冷静さも、この犬種の大きな魅力の一つです。
バーニーズマウンテンドッグの性格まとめ
- 優しく穏やかで温厚
- 知的で状況判断能力が高い
- 飼い主や家族に献身的で愛情深い
- 基本的に攻撃的ではなく、他の犬や子供とも友好的
犬種としての特徴
バーニーズマウンテンドッグの最も際立った特徴は、漆黒、茶、白の3色で構成される「トライカラー」の美しい被毛です。
光沢のある長い毛はダブルコート構造になっており、寒さから身を守るために非常にボリュームがあります。
体型は、山岳地帯で荷車を引いていた歴史を物語るように、がっしりとして筋肉質。
骨太で頑健なたたずまいは、大型犬ならではの存在感を放っています。
垂れた耳とアーモンド形の優しい瞳も、その穏やかな性格を象徴しているかのようです。
子犬の頃は、マズル(口周り)が短く、まるで小熊のような愛らしい姿を見せてくれますよ!
基本的な犬種データは以下の通りです。
原産国 | スイス |
---|---|
分類 | 大型犬 |
耳の形 | 垂れ耳 |
尻尾の形 | 垂れ尾 |
毛色 | トライカラー(ブラック、タン、ホワイト) |
気になる大きさや体格

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バーニーズマウンテンドッグは、大型犬の中でも特にがっしりとした体格をしています。
成犬になるとその大きさはかなりのものになり、飼育には十分なスペースが必要です。
具体的な大きさの目安は以下の通りです。
- オス: 体高 64~70cm / 体重 38~50kg程度
- メス: 体高 58~66cm / 体重 36~48kg程度
これはあくまで平均的な数値であり、個体によっては70kg近くまで成長する子もいると言われています。
その堂々たる体格から「穏やかな巨人(Gentle Giant)」と呼ばれることも。
しかし、当の本人(本犬?)は自分の大きさを自覚していないことが多く、飼い主の膝に乗ろうとするなど、甘えん坊で可愛らしい行動を見せることもしばしばあります。
他の犬との喧嘩は?
基本的に温和な性格のため、他の犬と積極的に喧嘩をするようなことは少ない犬種です。
多くの場合、他の犬やペットとも友好的に過ごすことができます。
ただし、注意点もあります。
本来は穏やかですが、初めて会う人や犬に対しては警戒心を示すことがあります。
これは番犬としての性質からくるものです。
そのため、子犬の頃からの「社会化」が非常に重要になります。
社会化期に他の犬や様々な環境に慣れさせておくことで、成犬になっても落ち着いて対応できるようになります。
もし他の犬に吠えたり威嚇したりするようなことがあれば、それは恐怖心や警戒心の表れかもしれません。
力も強いため、万が一のトラブルを避けるためにも、しっかりとしたしつけと社会化トレーニングを行いましょう。
社会化トレーニングのポイント
子犬のうちに、他の犬や家族以外の人と穏やかに接する機会をたくさん作りましょう。
ドッグランやしつけ教室などを活用するのもおすすめです。
ポジティブな経験を積ませることで、社交的な成犬に育ちます。
知っておきたい欠点
多くの魅力を持つバーニーズマウンテンドッグですが、大型犬ならではの欠点、つまり飼育する上での注意点も存在します。
愛情を持って最後までお世話するためにも、デメリットをきちんと理解しておくことが大切です。
暑さに非常に弱い
スイスの寒い山岳地帯が原産のため、分厚い被毛に覆われており、日本の高温多湿な夏は非常に苦手です。
夏場は24時間のエアコン管理が必須となり、熱中症には最大限の注意が必要です。
豊富な運動量が必要
作業犬としてのルーツから、非常に体力があります。
成犬になると毎日1〜2時間程度の運動が必要となり、運動不足はストレスや問題行動の原因になります。
被毛のお手入れが大変
ダブルコートの長毛種なので、抜け毛が非常に多いです。
皮膚の健康を保つためにも、毎日のブラッシングが欠かせません。
特に換毛期のお手入れはかなりの重労働になります。
大型犬ならではの健康リスク
後述する股関節形成不全などの関節疾患や、胃捻転、そして悪性腫瘍(ガン)など、大型犬特有の病気にかかりやすい傾向があります。
体が大きい分、食費や医療費も高額になりがちです。
また、介護が必要になった場合の負担も大きくなることを覚悟しておく必要があります。
凶暴ではない!バーニーズマウンテンドッグの飼い方

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- 実際の飼いやすさはどう?
- 適切な散歩の頻度と時間
- 適切な餌の量と食事管理
- かかりやすい病気と対策
- 平均寿命はどのくらい?
- 結論:バーニーズマウンテンドッグは凶暴ではない
実際の飼いやすさはどう?
バーニーズマウンテンドッグの飼いやすさは、飼い主のライフスタイルや犬の飼育経験に大きく左右されます。
賢く、飼い主を喜ばせたいという気持ちが強いため、しつけは比較的入りやすい犬種です。
愛情を持って根気強く教えれば、素晴らしいパートナーになってくれます。
しかし、その一方で、体が大きく力が非常に強いため、しつけを怠ると手に負えなくなる可能性も。
特に子犬から若犬の時期は非常に活発で、そのパワーに振り回されてしまう飼い主さんも少なくありません。
大型犬の飼育経験がない方や、体力に自信がない方が安易に飼い始めるのは難しいかもしれません。
しかし、しっかりとした信頼関係を築ければ、その大きさは最高の魅力に変わりますよ!
また、独立心があり自分で考えて行動する一面もあるため、時にマイペースや頑固と捉えられることもあります。
犬の気持ちを理解し、ポジティブな方法でしつけを進めていくことが成功の鍵となります。
適切な散歩の頻度と時間

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体力豊富なバーニーズマウンテンドッグにとって、毎日の散歩は心と体の健康を保つために不可欠です。
運動不足はストレスの大きな原因となり、問題行動につながることもあります。
散歩の目安は、成犬で1日に2回、それぞれ30分~1時間程度が理想とされています。
ただ平坦な道を歩くだけでなく、時には坂道や丘のある公園などをコースに取り入れると、筋肉をバランスよく使うことができ、犬もより満足します。
ドッグランなどで思い切り走らせてあげる日を設けるのも、素晴らしいストレス解消法です。
夏の散歩には最大限の注意を!
バーニーズは暑さに極端に弱いです。
夏場の散歩は、日中のアスファルトの熱が冷めた早朝や夜間に限定しましょう。
少しでも暑いと感じる日は、無理に長い時間散歩せず、室内での遊びに切り替えるなどの工夫が必要です。
適切な餌の量と食事管理
体が大きいバーニーズマウンテンドッグは、当然食べる量も多くなります。
食欲旺盛な子が多いですが、肥満は関節への負担を増大させ、様々な病気のリスクを高めるため、適切な食事管理が非常に重要です。
与える餌の量は、使用するドッグフードのパッケージに記載されている給与量を目安にしてください。
ただし、個々の運動量や体格、年齢によって調整が必要です。
フードは、大型犬用に栄養バランスが調整された高品質なものを選びましょう。
胃捻転の予防を
大型犬、特に胸の深い犬種は、命に関わることもある「胃捻転」を起こしやすい傾向があります。
予防のため、以下の点に注意してください。
注意ポイント
- 食事は1日2~3回に分けて与え、1回の食事量を減らす。
- 食後すぐの激しい運動は絶対に避ける。
- 早食いを防ぐための食器を利用する。
成長期には骨や関節の健康をサポートする成分、シニア期には体重管理を考慮したフードなど、ライフステージに合わせたフード選びを心がけましょう。
かかりやすい病気と対策

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バーニーズマウンテンドッグは、残念ながら遺伝的にかかりやすい病気がいくつか報告されています。
愛犬と少しでも長く健康に過ごすために、代表的な病気について知っておきましょう。
股関節形成不全・肘関節形成不全
大型犬に多く見られる関節の病気です。
遺伝的な要因が大きいですが、成長期の過度な運動や肥満も悪化の原因となります。
歩き方に異変が見られたら、早めに動物病院を受診しましょう。
胃捻転
胃がねじれてしまう緊急性の高い病気です。
食後の様子がおかしい、お腹が膨れている、吐こうとしても吐けないなどの症状が見られたら、すぐに夜間救急病院へ連絡してください。
悪性腫瘍(ガン)
特に「悪性組織球症」というガンの好発犬種として知られています。
若くして発症することも少なくなく、バーニーズの寿命を縮める大きな原因となっています。
体をこまめに触り、しこりがないかチェックする習慣をつけましょう。
これらの病気の早期発見・早期治療のためには、定期的な健康診断が何よりも重要です。
症状が出ていなくても、年に1回は必ず健康診断を受け、シニア期に入ったら半年に1回に増やすことをお勧めします。
(参照:アニコム損害保険株式会社)
平均寿命はどのくらい?
バーニーズマウンテンドッグの平均寿命は、残念ながら8歳〜10歳前後と言われており、大型犬の中でも比較的短命な傾向にあります。
その主な理由として、前述した悪性腫瘍(ガン)などの病気にかかりやすいことが挙げられます。
原産国であるスイスには、「生後3年で若犬、3年経ったら良犬、その後3年で老犬になり、それから先は神からの贈り物」ということわざがあるほど、その犬生は駆け足で過ぎていくと言われています。
もちろん、これはあくまで平均であり、10歳を超えるご長寿の子もたくさんいます。
日々の健康管理、適切な食事と運動、そして何よりも飼い主さんの深い愛情が、愛犬の健康寿命を延ばす鍵となります。
定期的な健康診断を欠かさず、愛犬との一日一日を大切に過ごしましょう。
結論:バーニーズマウンテンドッグは凶暴ではない

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まとめ
- バーニーズマウンテンドッグは凶暴ではなく、優しく穏やかな犬種
- 「穏やかな巨人」と呼ばれるほど寛容で愛情深い性格
- 大きな体格と力強さから、怖いというイメージが先行することがある
- 作業犬の歴史から知的で、飼い主に従順
- 子犬の頃からの社会化トレーニングが非常に重要
- 他の犬や子供とも友好的に接することができる
- 欠点として、暑さに弱いことや運動量が多く必要なことなどが挙げられる
- 被毛のお手入れは毎日のブラッシングが必須
- 飼いやすさは飼い主の経験や環境に左右される
- 大型犬初心者には、しつけや力のコントロールが難しい場合がある
- 散歩は1日2回、合計1〜2時間が目安
- 食事は胃捻転予防のため、1日数回に分けて与える
- 股関節形成不全や悪性腫瘍など、かかりやすい病気がある
- 平均寿命は8〜10歳と短命な傾向にある
- 定期的な健康診断で病気の早期発見に努めることが大切
バーニーズマウンテンドッグが凶暴という印象は、その堂々とした体格からくる大きな誤解です。
この記事で解説した通り、本来は非常に穏やかで愛情深く、家族に献身的な賢い犬種です。
ただし、大型犬ならではの飼育のポイントも多く、暑さに弱い体質への配慮、豊富な運動量の確保、そして遺伝的な病気への深い理解が求められます。
これらの特性を正しく理解し、子犬の頃からの社会化と愛情のこもったしつけを行えば、彼らはかけがえのないパートナーになります。
バーニーズマウンテンドッグとの生活は、大変な面もありますが、それ以上に大きな喜びと癒やしで満たされるでしょう。
